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タウンニュースARTICLE 一面記事

2019年5月9日号

夢であり、成長を映す鏡

▲勝利したの後のグラウンドに並んだ長峰ヘッドコーチ、小野瀬コーチ兼選手、笹嶋選手、矢萩選手(左から)

プロ野球独立リーグ・茨城アストロプラネッツ

 本県をホームとして、プロ野球の独立リーグ・BCリーグに所属する「茨城アストロプラネッツ」のユニホームのメインカラーは、梅紫。梅が本県の木であることと、筑波山の別称・紫峰がいわれだ。チーム自体が誕生したばかりということもあって、ユニホームにまつわる声には、初々しさや、純粋な願いがにじんだ。
 外野手・笹嶋尚輝選手(20)は、ひたちなか市出身のプロ野球選手1年生。試合直前の練習で、黒いストッキングを膝の下まで引き上げ、その下にズボンを押し込んでいた。「練習用ズボンを忘れて試合用で練習していた。プロとしてファンの前で試合するのに、始めから汚れていてはまずいからストッキングでカバーした」。苦笑いしながら話した。
 BCリーグには、関東、東北、北陸、信越、近畿地方の11チームが加盟。春から秋にリーグ戦を展開し、茨城アストロプラネッツは今春から参戦している。
 チームの原点は、野球で本県を盛り上げたいという代表の山根将大さん(31)の願い。震災発生当時からのもので、願いは選手にも受け継がれている。
 選手の平均年齢が21.5歳と、リーグ平均を大きく下回ることは、国内トッププロの日本野球機構(NPB)を目指す若者を応援する姿勢の表れだ。
 若い選手ほど、プロであることに対する特別感は強く、その思いはユニホームへも向かう。笹嶋選手は、「ぴちっとしていると高校生みたい」という理由で大きめのサイズを注文した。同じくプロ野球選手1年生で笠間市出身の投手・矢萩陽一朗選手(19)は、「くるぶしまで隠れるズボンがかっこいい」。アマチュアでは、ストッキングを表に出すのが普通だから。ユニホーム姿のチームメートと比べた際は、自分の体が細すぎることを痛感し、「筋トレも頑張るぞと、気合いが入った」。
 「若い選手にユニホームが似合うようになってもらうのが、僕の仕事」とは、大洗町出身のコーチ兼内野手・小野瀬将紀さん(31)。小野瀬さんは、これまでに独立リーグ4球団に所属。そのうちの一つが、本場アメリカのチームであるなど、野球人としてのキャリアは誰もが認める。
 中日ドラゴンズなどNPBでのプレー経験がある鉾田市出身のヘッドコーチ長峰昌司さん(34)は、ユニホームが似合うようになることに対する信念を持っていた。
 「練習でも試合でも、当たり前のことを、当たり前に積み重ねる中で似合ってくるもの。それがなかなか難しい」





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