ブロガーも熱視線
サバ専用酒「SABA de SHU サバ デ シュ」 水戸市・吉久保酒造
01 茨城応援 サバ専用日本酒
【水戸】 水戸市本町の吉久保酒造が今年3月に発売したサバ専用の日本酒「SABA de SHU(サバ・デ・シュ)」は、サバ専用という独特のコンセプトから、発売直後から大きな話題を呼んだ。
話題は、インターネットで日記風の文章などを公開する全国のブロガーたちにも波及し、「サバ・デ・シュを飲んでみた感想」などというレポートもたくさん見られる。
同社の吉久保博之社長(=上写真、38)が、サバが大好きだったのと、茨城の魅力度が全国で最下位とされている現状が誕生のきっかけ。「茨城はサバの日本一の漁獲高の地でもある。知恵を絞ることは茨城のこの家に生まれた私の使命のようにも思えた」
サバ・デ・シュは、同酒造で製造する数種の酒をブレンドしたもので、味は酸味が強めの辛口。混合内容と比率は社長、蔵人、営業社員ほかの6人で、細かな審査表と向き合いながら決めた。
審査項目は、サバをいかにおいしく食べられるかの一点を念頭に作られたという。
一部のブロガーのレポートには、「サバと合わせるとサバも酒も最高においしいけど、酒だけだと普通においしいくらい」などの言葉もある。吉久保社長はそれをみても、「最高のほめ言葉。狙いとぴったり」と笑う。1.8l
2200円(税別)。同酒造TEL.029・224・4111。
頑固職人の自信作
サバの干物「天下一品酒びたし」 神栖市・津久文水産
02 頑固職人作 サバの干物
【神栖】 神栖市波崎の水産加工「津久文」のサバの干物「天下一品酒びたし」(下写真)は、角のとれたまろやかな塩気と、やわらかい身が自慢。昨年、銚子市で開かれたサバがテーマのフードイベント「鯖(サバ)サミット」でも販売。一時、約800人の列ができる人気を集めた。
「波崎で最初にサバの加工を始めた一人」という同社の津久浦良典社長(66)は以来、サバのおいしさを一人でも多くの人に伝えようと尽力してきた人物。
同社併設の直売所には、サバの加工品がずらりと10数種以上。それぞれの加工品が獲得した賞状も掲示されている。天下一品酒びたしは、50年以上にわたって、継ぎ足しと煮沸を繰り返した漬け汁に、日本酒を足したもので加工している。
誕生には、前出の吉久保社長も関わっている。「波崎にとんでもなく熱いサバ加工人がいるという噂を聞いて一緒に仕事をしたくなった」と、吉久保さん。加工の際の日本酒は、同酒造の酒「一品」だ。
天下一品酒びたしは今年から、サバ・デ・シュとともに海外のレストランでも提供されているという。津久文TEL.0479・44・0800。